クレジットカード風のメタルカード|作れる範囲と厚み
目次
最終更新日: 2026年10月1日
結論から書きます。決済ができる本物のクレジットカードは、お作りできません。ICチップも磁気ストライプも入れられませんし、番号を浮き出しにするエンボス加工もできません。けれどクレジットカードとまったく同じサイズ(85.6mm × 54mm)の金属のカードなら、1枚からお作りできます。財布のカードポケットに、そのまま収まります。
「クレジットカードみたいな金属のカードを作りたい」とお考えの方に向けた記事です。ご自身の名刺を金属にしたい方、お店の会員証をあの佇まいにしたい方、ブランドのVIPカードを検討している方。目的はさまざまでも、知りたいことは共通しているはずです。どこまで本物に寄せられるのか、そしてどこから先は無理なのかの線引きです。
この記事では、その線引きをはっきりさせます。前半で「作れないこと」を先に正直にお伝えし、後半で「作れること」を実物の写真でご説明します。サイズ・厚み・色・通し番号まで、東京・浅草の自社工房で実際に作っているものを見ていただきます。売り込みではなく、判断材料としてお読みいただければと思います。
もうひとつ先に書いておきます。厚みは約0.22mmです。本物のクレジットカード(ISO/IEC 7810のID-1規格)は0.76mmですから、およそ3分の1の薄さになります。縦横は同じでも、手に持ったときの重みや厚みの感じは本物とは違います。ここは期待とずれやすいところなので、あとで詳しくご説明します。
作れないこと:決済機能・エンボス・国際ブランド
まず、できないことから並べます。ここが曖昧なままだと、あとでがっかりさせてしまうからです。
- 決済機能:ICチップ、磁気ストライプ、タッチ決済のアンテナ。これらは入れられません。お支払いには使えないカードです。
- エンボス(浮き出し文字):本物のカードで番号や名前が盛り上がっているあの加工です。レーザーは削る加工なので、盛り上げる方向のことは原理的にできません。
- 国際ブランドのマーク:VISAやMastercardなどのロゴは、ライセンスのない第三者が入れることはできません。ご依頼があってもお断りしています。
- 他社のカードデザインの複製:実在するカードをそのまま似せることは、意匠や商標の問題があるためお受けしていません。
お作りできるのは、サイズと佇まいがクレジットカードと同じで、決済機能のないカードです。会員証やショップカード、名刺といった使い方に向いています。ロゴやデザインの権利については、入稿ガイドラインもあわせてご覧ください。
作れること:サイズは同じ、厚みは3分の1
ここからが本題です。Ichisのメタルカードはアルミニウム0.22mmの板で、寸法は85.6mm × 54mm。クレジットカードやキャッシュカードと同じ規格の大きさです。角も同じように丸めてあるので、カードケースや財布のスリットにそのまま入ります。
違うのは厚みです。本物は0.76mm、Ichisのカードは約0.22mm。実は、この薄さは使う場面では有利に働きます。名刺入れに何枚か入れても膨らみにくく、封筒に入れて郵送するときもかさばりません。逆に「金属の塊のような重量感」を期待されている場合は、ご想像と違うかもしれません。
色はブラック・ゴールド・ブルー・ピンクの4色です。アルミの表面についている着色層をレーザーで飛ばし、下から出てくる銀白色の地を文字として見せています。つまり文字の色は選べません。どの色のカードでも、刻印された文字は銀白色になります。色ごとの見え方の違いはメタルカードの色選び|4色サンプル写真で違いを比較で並べて撮っています。
「それらしさ」は、3つの要素でできています
カードが「クレジットカードらしく」見えるかどうかは、凝ったデザインで決まるのではなく、地の色・名前・通し番号の3つが揃っているかで決まります。順に見ていきます。
1. 地の色は、黒がいちばん強い

黒は地と文字の明暗差が最大になるので、離れて見てもはっきり読めます。ブラックカードという言葉が特別な響きを持っているのも、たぶん偶然ではありません。迷ったときは、まず黒から検討するのがおすすめです。文字が細めのデザインでも成立しやすいのは黒です。
2. 名前は1枚ずつ変えられます
会員証やVIPカードでは、1枚ずつ違う名前を入れたい場合もあると思います。名前を1枚ずつ変えて刻印することはできます。デザインデータ作成代は、枚数ではなくデザインの数で決まります(1デザインあたり2,750円・税込)。デザインが共通で名前の部分だけを差し替える場合の料金は、枚数や内容をうかがったうえで、無料のお見積りでご案内します。
3. 通し番号が入ると、一気に「発行された」感じが出ます

上は実際にご依頼いただいて製作したカードの一部分です。ロゴの横に通し番号が入っています。この番号は1枚ずつ変えられます。0001番から順に振っていくことも、記号と数字を組み合わせた管理番号にすることもできます。
番号は、短いほうが効果的です。本物のクレジットカードのように16桁を並べたくなりますが、桁数が増えるほど1文字が小さくなり、金属では読みにくくなります。4桁前後でも十分「発行された一枚」の顔になります。細い線や小さすぎる文字が金属でどうなるかは、レーザー刻印の失敗を防ぐ|文字がつぶれる原因と対策にまとめています。
なお、QRコードも刻印できます。番号と同じように1枚ずつ違うQRコードを入れたい場合は、ご注文前にご相談ください。ただし金属のQRコードは反射で読み取りにくくなることがあるので、条件はQRコードをレーザー刻印|金属で読み取れる条件にまとめてあります。
ゴールドを選ぶなら、線は太めに

ゴールドも、「クレジットカード風」のカードに向いた色です。上は実際に製作した会員カードで、ブランド名とマークを刻印しています。
ゴールドは地の明るさと文字の銀白色が近いため、黒と同じ線幅で作ると印象がやわらかくなります。高級感という点では強いのですが、細い明朝体や小さな英字は黒ほどはっきりしません。ゴールドを選ぶ場合は、線を一段太めに、文字も少し大きめにするのがおすすめです。上のカードのマークも、太い字画で描かれています。
会員証・ショップカードとしての使い方はメタルカードで作る会員カード・ショップカードに、実例をまとめています。
料金と納期
1枚からお作りできます。片面刻印で、Adobe Illustrator形式(.ai)のデータをお持ち込みいただいた場合、1枚6,500円、50枚で25,120円(1枚あたり約502円)です(税込・送料別)。枚数が増えるほど1枚あたりは下がります。
料金は「版代5,500円+刻印代(1枚目1,000円、2枚目から1枚380円)」の合計です。版代はご注文ごとにかかり、2回目以降のご注文でも毎回かかります。あとから追加するより、最初にまとめてご注文いただくほうがお得です。刻印用のデータ作成をIchisに任せる場合は、デザインデータ作成代として1デザインあたり2,750円が加わります。Adobe Illustrator形式(.ai)のデータをお持ちなら、この費用はかかりません。正確な金額は無料のお見積りで確定します。最新の料金はオリジナルメタルカードのページでご確認ください。
金額の内訳がどう積み上がっているのか、なぜ1枚だけがいちばん割高になるのかはメタルカードは自作できる?刻印の仕組みと実費で枚数ごとに分解しています。表の形で見たい場合はメタルカード刻印 価格表をご覧ください。
クレジットカード風にする場合は、表に名前と番号、裏に注意書きや連絡先を入れる構成も考えられます。その場合は両面刻印になり、1枚あたり250円が加わります。
送料は全国一律で、メタルカードは1,000枚まで800円(税込)です。完成品の写真をIchisのSNS・HPに掲載してよい場合は、原則として送料が無料になります。くわしくは送料のご案内をご覧ください。
納期は、ご入金の確認後おおよそ2週間が目安です(枚数や内容によって前後します)。お使いになる日が決まっている場合は、ご注文前にご相談ください。
よくある思い込み
「メタルカード」と聞くと、厚みのある重い金属の板のようなものを想像されるかもしれません。実物は厚さ約0.22mmのアルミですから、想像よりずっと薄くて軽いカードです。
ただ、薄いからこそ、日常的に持ち歩けます。厚みのある金属カードは、手に取った瞬間の驚きは大きいものの、財布に常に入れておくにはかさばります。渡した相手の財布にその後も入れておいてもらえるかどうかで考えると、この薄さは弱点ではありません。
もうひとつ大切なのは、「本物に似せる方向でデザインしない」ことです。細い罫線を何本も引いて、小さな数字を16桁並べて、という設計は、金属では読みにくくなるうえに、既存のカードに寄せるほど独自性が薄れます。きれいに仕上がりやすいのは、ロゴを大きく置いて、名前と短い番号を添えた、要素の少ないデザインです。入稿前に確認していただきたい点は刻印データの作り方|入稿前のチェック5項目にまとめてあります。
よくいただくご質問
Q. 本当にクレジットカードとして使えるものは作れませんか?
A. 作れません。決済機能を持つカードの発行は、カード会社と国際ブランドのライセンスが必要な領域です。Ichisでお作りできるのは、サイズと佇まいが同じで決済機能のないカードです。
Q. 手持ちのクレジットカードに刻印してもらえますか?
A. お受けしていません。ICチップや磁気ストライプを傷めるおそれがありますし、クレジットカードは一般に、カード会社から貸与されているものとされているためです。
Q. 1枚ずつ違う名前と番号を入れられますか?
A. できます。この場合の料金は、無料のお見積りでご案内します。
Q. 厚みのある、もっと重いカードは作れますか?
A. このメタルカードはアルミ0.22mm専用です。ステンレスや真鍮など、別素材でのご相談は個別に承っていますので、お問い合わせください。
Q. 納期はどのくらいですか?
A. ご入金の確認後おおよそ2週間が目安です。くわしくは上の「料金と納期」をご覧ください。
まとめ
クレジットカード風のメタルカードについて、線引きをもう一度整理します。
- 作れない:決済機能、エンボス(浮き出し文字)、国際ブランドのロゴ、既存カードの複製
- 作れる:85.6mm × 54mmの同サイズ、4色、1枚ずつ違う名前と通し番号、両面刻印
- 厚みは約0.22mm。本物の0.76mmより薄く、そのぶん日常的に持ち歩きやすい
- 費用は1枚6,500円から、50枚で25,120円(税込・送料別。片面刻印・.aiデータ入稿の場合)。まとめて1回で注文するほうがお得
カードそのものの仕様はオリジナルメタルカードのページに、刻印できる品物の一覧は製品カタログにまとめてあります。
デザインがまだ固まっていない段階でもご相談いただけます。手書きのラフや参考画像からのデータ作成も、デザインデータ作成代に含まれます。お見積りは無料です。お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。
