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クレジットカード風のメタルカード|作れる範囲と厚み

クレジットカード風のメタルカード|作れる範囲と厚み
目次
  1. 作れないこと:決済機能・エンボス・国際ブランド
  2. 作れること:サイズは同じ、厚みは3分の1
  3. 「それらしさ」は、3つの要素でできています
    1. 1. 地の色は、黒がいちばん強い
    2. 2. 名前が1枚ずつ違っても、費用は変わりません
    3. 3. 通し番号が入ると、一気に「発行された」感じが出ます
  4. ゴールドを選ぶなら、線は太めに
  5. 料金と納期
  6. わたしが最初に勘違いしていたこと
  7. よくいただくご質問
  8. まとめ

結論から書きます。決済ができる本物のクレジットカードは、お作りできません。ICチップも磁気ストライプも入れられませんし、番号を浮き出しにするエンボス加工もできません。けれどクレジットカードとまったく同じサイズ(85.6mm × 54mm)の金属のカードなら、1枚からお作りできます。財布のカードポケットに、そのまま収まります。

こんにちは、Ichis広報の紗英です。「クレジットカードみたいな金属のカードを作りたい」というご相談を、ときどきいただきます。ご自身の名刺を金属にしたい方、お店の会員証をあの佇まいにしたい方、ブランドのVIPカードを検討している方。入口はさまざまですが、うかがっていくと知りたいことは共通していて、どこまで本物に寄せられるのか、そしてどこから先は無理なのかの線引きです。

この記事では、その線引きをはっきりさせます。前半で「作れないこと」を先に正直にお伝えし、後半で「作れること」を実物の写真でご説明します。サイズ・厚み・色・通し番号まで、東京・浅草の自社工房で実際に作っているものを見ていただきます。売り込みではなく、判断材料としてお読みいただければと思います。

もうひとつ先に書いておきます。厚みは約0.22mmです。本物のクレジットカード(ISO/IEC 7810のID-1規格)は0.76mmですから、およそ3分の1の薄さになります。縦横は同じでも、手に持ったときの「ずっしり感」は本物とは違います。ここは期待とずれやすいところなので、あとで詳しくお話しします。

作れないこと:決済機能・エンボス・国際ブランド

まず、できないことから並べます。ここが曖昧なままだと、あとでがっかりさせてしまうからです。

  • 決済機能:ICチップ、磁気ストライプ、タッチ決済のアンテナ。これらは入れられません。お支払いには使えないカードです。
  • エンボス(浮き出し文字):本物のカードで番号や名前が盛り上がっているあの加工です。レーザーは削る加工なので、盛り上げる方向のことは原理的にできません。
  • 国際ブランドのマーク:VISAやMastercardなどのロゴは、ライセンスのない第三者が入れることはできません。ご依頼があってもお断りしています。
  • 他社のカードデザインの複製:実在するカードをそのまま似せることは、意匠や商標の問題があるためお受けしていません。

決済ができるカードは作れません。ICチップも磁気ストライプも入れられませんし、番号を浮き出しにするエンボス加工もできません。レーザーは削る加工なので、盛り上げる方向のことは原理的にできないんです。お作りできるのは、サイズと佇まいがクレジットカードと同じで、決済機能のない一枚。会員証やショップカード、ご自身の名刺として使っていただいています。(西出)

作れること:サイズは同じ、厚みは3分の1

ここからが本題です。Ichisのメタルカードはアルミニウム0.22mmの板で、寸法は85.6mm × 54mm。クレジットカードやキャッシュカードと同じ規格の大きさです。角も同じように丸めてあるので、カードケースや財布のスリットにそのまま入ります。

違うのは厚みです。本物は0.76mm、Ichisのカードは約0.22mm。実は、この薄さは使う場面では有利に働きます。名刺入れに何枚か入れても膨らみませんし、封筒に入れて郵送するときも定形で送れます。逆に「金属の塊のような重量感」を期待されている場合は、ご想像と違うかもしれません。

色はブラック・ゴールド・ブルー・ピンクの4色です。アルミの表面についている着色層をレーザーで飛ばし、下から出てくる銀白色の地を文字として見せています。つまり文字の色は選べません。どの色のカードでも、刻印された文字は銀白色になります。色ごとの見え方の違いはメタルカードの色選び|4色サンプル写真で違いを比較で並べて撮っています。

「それらしさ」は、3つの要素でできています

実物をいくつも並べているうちに気づいたことがあります。カードが「クレジットカードらしく」見えるかどうかは、凝ったデザインで決まるのではなく、地の色・名前・通し番号の3つが揃っているかで決まります。順に見ていきます。

1. 地の色は、黒がいちばん強い

黒いアルミ製メタルカードに名前をレーザー刻印したサンプル。黒地に銀白色の文字が出て、明暗差が最大になっている
黒地に名前を入れたサンプルです。削れて出てきたアルミの地の色が、そのまま文字になります。黒は明暗差が最大なので、いちばんくっきり読めます。

黒は地と文字の明暗差が最大になるので、離れて見てもはっきり読めます。ブラックカードという言葉が特別な響きを持っているのも、たぶん偶然ではありません。迷われたら、まず黒をおすすめしています。文字が細めのデザインでも成立しやすいのは黒です。

2. 名前が1枚ずつ違っても、費用は変わりません

会員証やVIPカードでよくいただくのが「1枚ずつ違う名前を入れたい」というご要望です。これは対応できます。デザインが共通で、名前の部分だけが差し替わるのであれば、デザインは1つとして扱います。50枚それぞれに違う名前を入れても、デザインデータ作成代が50回分かかるわけではありません。

3. 通し番号が入ると、一気に「発行された」感じが出ます

金色のメタルカードの上端に、店舗ロゴと通し番号(シリアルナンバー)をレーザー刻印した実例のクローズアップ
実際に製作したカードの上端です。通し番号を1枚ずつ変えて入れています。番号が入るだけで、ただのカードが「発行されたもの」に変わります。

上は実際にご依頼いただいて製作したカードの一部分です。ロゴの横に通し番号が入っています。この番号は1枚ずつ変えられます。0001番から順に振っていくことも、記号と数字を組み合わせた管理番号にすることもできます。

実物を見て思ったのは、番号は短いほうが効くということでした。本物のクレジットカードのように16桁を並べたくなるのですが、桁数が増えるほど1文字が小さくなり、金属では読みにくくなります。4桁前後で十分「発行された一枚」の顔になります。細い線や小さすぎる文字が金属でどうなるかは、レーザー刻印の失敗を防ぐ|文字がつぶれる原因と対策にまとめました。

なお、番号と同じ考え方でQRコードも1枚ずつ変えられます。ただし金属のQRコードは反射で読み取りにくくなることがあるので、条件はQRコードをレーザー刻印|金属で読み取れる条件にまとめてあります。

ゴールドを選ぶなら、線は太めに

ゴールドのアルミ製メタルカードにブランド名と漢字のマークをレーザー刻印したVIP会員カードの実例
ゴールドの会員カードです。地の明るさと文字の銀白色が近いぶん、黒よりやわらかい印象になります。そのぶん線は太めに設計しています。

「クレジットカード風」でご相談いただくとき、黒の次に多いのがゴールドです。上は実際に製作した会員カードで、ブランド名とマークを刻印しています。

ゴールドは地の明るさと文字の銀白色が近いため、黒と同じ線幅で作ると印象がやわらかくなります。高級感という点では強いのですが、細い明朝体や小さな英字は黒ほどはっきりしません。ゴールドをお選びになる場合は、線を一段太めに、文字も少し大きめに設計しています。このカードのマークが太い字画で描かれているのも、そのためです。

会員証・ショップカードとしての使い方はメタルカードで作る会員カード・ショップカードに、実例をまとめています。

料金と納期

1枚からお作りできます。片面刻印・Ai形式のデータをお持ち込みいただいた場合で1枚6,500円、50枚で25,120円(1枚あたり502円)です。枚数が増えるほど1枚あたりは下がります。

1枚からお作りできます。片面・Ai形式のお持ち込みで6,500円です。版代の5,500円は1注文ごとにかかるので、あとから足すより最初にまとめていただくほうが無駄がありません。両面に入れる場合は1枚あたり250円が加わります。デザインデータ作成代の2,750円は、Ai形式でお持ち込みいただければいただきません。納期は約2週間です。(西出)

金額の内訳がどう積み上がっているのか、なぜ1枚だけがいちばん割高になるのかはメタルカードは自作できる?刻印の仕組みと実費で枚数ごとに分解しています。表の形で見たい場合はメタルカード刻印 価格表をご覧ください。

クレジットカード風にされる場合、表に名前と番号、裏に注意書きや連絡先という構成をご希望になることが多いです。その場合は両面刻印になり、1枚あたり250円が加わります。

わたしが最初に勘違いしていたこと

正直に書きます。わたしはIchisに入るまで、「メタルカード」と聞いてずっしり重い、金属の板のようなものを想像していました。実物を手に取ったとき、思っていたよりずっと薄くて軽くて、少し面食らったのを覚えています。0.22mmですから、当然といえば当然でした。

ただ、しばらく自分の名刺入れに1枚入れて持ち歩いてみて、考えが変わりました。薄いから、日常的に持てるのです。厚みのある金属カードは、たしかに手に取った瞬間の驚きは大きいのですが、財布に常に入れておくには邪魔になります。渡す相手の財布に、その後もずっと居続けられるかどうかで考えると、この薄さは弱点ではありませんでした。

もうひとつ、ご相談の段階でお伝えするようにしているのが「本物に似せる方向でデザインしない」ということです。細い罫線を何本も引いて、小さな数字を16桁並べて、という設計は、金属では読みにくくなるうえに、既存のカードに寄せるほど独自性が薄れます。実際にきれいに仕上がっているのは、ロゴを大きく置いて、名前と短い番号を添えた、要素の少ないデザインです。入稿前に確認していただきたい点は刻印データの作り方|入稿前のチェック5項目にまとめてあります。

よくいただくご質問

Q. 本当にクレジットカードとして使えるものは作れませんか?
A. 作れません。決済機能を持つカードの発行は、カード会社と国際ブランドのライセンスが必要な領域です。Ichisでお作りできるのは、サイズと佇まいが同じで決済機能のないカードです。

Q. 手持ちのクレジットカードに刻印してもらえますか?
A. お受けしていません。ICチップや磁気ストライプを傷めますし、カード会社の所有物であることが規約で定められているためです。

Q. 1枚ずつ違う名前と番号を入れられますか?
A. できます。デザインが共通で可変部分だけが変わる場合は、デザインとしては1つの扱いです。

Q. 厚みのある、もっと重いカードは作れますか?
A. このメタルカードはアルミ0.22mm専用です。ステンレスや真鍮など、別素材でのご相談は個別に承っていますので、お問い合わせください。

Q. 納期はどのくらいですか?
A. 約2週間です。デザインが決まってからの日数になりますので、お使いになる日が決まっている場合は早めにご相談ください。

まとめ

クレジットカード風のメタルカードについて、線引きをもう一度整理します。

  • 作れない:決済機能、エンボス(浮き出し文字)、国際ブランドのロゴ、既存カードの複製
  • 作れる:85.6mm × 54mmの同サイズ、4色、1枚ずつ違う名前と通し番号、両面刻印
  • 厚みは約0.22mm。本物の0.76mmより薄く、そのぶん日常的に持ち歩きやすい
  • 費用は1枚6,500円から、50枚で25,120円。まとめて1回で注文するのが無駄がない

カードそのものの仕様はオリジナルメタルカードのページに、刻印できる品物の一覧は製品カタログにまとめてあります。

デザインがまだ固まっていない段階でも大丈夫です。「こういう雰囲気にしたい」というイメージだけいただければ、金属で成立する形にこちらで整えてご提案します。お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。