素材・加工ガイド

金属プレートに名入れ刻印|素材選びと事例ガイド

金属プレートに名入れ刻印|素材選びと事例ガイド
目次
  1. 素材は3択。真鍮・ステンレス・アルミの使い分け
  2. 実例:自社ブランド「Another City」のコースター
  3. デザイン自由度:ロゴだけじゃない、書もイラストも
  4. サイズ・厚み・最小ロットの目安
  5. 失敗しないための3つのチェック
  6. まずは一度、現物で相談してみてください

「ロゴを入れた金属コースターをお店で使いたい」「周年記念で配るプレートを作りたい」——そんなご相談が最近増えています。紙やプラスチックでは出せない、金属ならではの存在感に惹かれる方が多いのだと思います。

ただ、いざ作ろうとすると「素材は何が合うのか」「厚みやサイズはどう決めるのか」「刻印はどのデザインまで再現できるのか」と、判断ポイントは意外と多いものです。わたし自身、Ichisに入って金属プレートを手にしてみるまで、真鍮とステンレスとアルミの違いを語れませんでした。

この記事では、Ichisが普段ご相談を受けている「金属プレートへの名入れ刻印」について、素材選びの基準と、自社ブランドの実例、デザインの自由度を順番にお話しします。読み終わるころには、自分のイメージを「どの素材で、どんなサイズで」まで翻訳できる状態を目指しています。

西出(Ichis代表):
「金属プレートは、ロゴ刻印したコースター、店舗の卓上サイン、周年ノベルティのタグ、結婚式の席札、ゴルフのコンペ景品など、用途がとても広い分野です。共通しているのは『手に取ったときに重みと冷たさで覚えてもらえる』こと。紙やアクリルにはない、その質感が選ばれている理由だと思います。」

素材は3択。真鍮・ステンレス・アルミの使い分け

金属プレートの素材は、ご相談の8割が「真鍮(黄銅)」「ステンレス」「アルミ」のどれかに収まります。それぞれ表情が違うので、用途を聞いてからお勧めを変えています。

金属プレートにレーザー刻印したアルファベットとフォントサンプル

こちらは刻印の見え方を確認するためのフォントサンプルです。同じ「ABCDEFG…」を入れても、素材の色味と仕上げで印象は大きく変わります。

  • 真鍮(黄銅):あたたかみのあるゴールド系。手に取ったときの重量感が強く、アンティーク・ヴィンテージ・ブランドコンセプトに合います。経年で色が落ち着いていくので、味として楽しみたい方向け。
  • ステンレス:シルバー系で清潔感が強く、サビにくいのが最大の利点。飲食店のコースター、屋外で使うタグ、医療系・テック系のロゴ表現に向きます。マット仕上げと鏡面仕上げで表情がまったく違います。
  • アルミ:軽くて加工しやすく、コストを抑えやすい素材。アルマイト加工でカラー展開もできるため、複数色を並べたいノベルティに向いています。

もう少し技術寄りの素材比較は 真鍮 vs ステンレス|レーザー刻印で選ぶならどっち?レーザー刻印に使える素材一覧 でまとめているので、合わせて読んでみてください。

西出(Ichis代表):
「真鍮は刻印部分が白く飛ぶ表現が綺麗に出やすく、ロゴが映えます。ステンレスは黒変色させる刻印方式なのでコントラストが強く出ます。アルミはアルマイト層を抜く加工で、色の上に白い線を入れる感覚です。同じデータでも、素材で見え方が変わることは、サンプルでお見せしながら決めるようにしています。」

実例:自社ブランド「Another City」のコースター

Another Cityロゴを刻印したステンレス製オリジナル金属コースター

こちらはIchisが運営している自社ブランド「Another City」のコースターです。ステンレスのヘアライン仕上げで、ロゴを焼き付けるように刻印しました。直径は約80mm、厚みは1.5mm。グラスの結露で錆びる心配がなく、芝生の上やテーブルでも雰囲気を崩しません。

正直に書くと、わたしは最初「コースターなら木材でいいのでは」と思っていました。重さも軽いし、温度感もあたたかいので。けれども、自社ブランドのイベントでステンレス版と木製版を並べて配ってみたとき、明らかにステンレスの方が「持って帰っていいですか」と聞かれる回数が多かったんです。重さがあること、グラスを置くと「カチン」と音がすること、その所有体験そのものが価値になっていた。これは現物を出すまで気づけませんでした。

つまり、金属プレートは「飾る・配る・使ってもらう」のどれを狙うかで素材選びが変わります。配って終わりではなく、手元に残してほしいなら、重みのある真鍮やステンレスに振った方が記憶に残ります。

デザイン自由度:ロゴだけじゃない、書もイラストも

金属プレートに書道風の日本語をレーザー刻印したオリジナルデザイン

レーザー刻印はベクターデータ(AI/SVG)と高解像度のラスター画像(PNG/JPG)の両方に対応するので、表現できる幅が広いのが特徴です。こちらの作例は書家の方の筆文字をそのまま刻印したもの。文字のかすれや筆圧の差まで再現できています。

ロゴだけでなく、こんなものを刻印するご相談を実際に受けています。

  • 店舗・ブランドのロゴマーク(カフェ、バー、美容室、雑貨店)
  • 家紋・イニシャル・名前(結婚式の席札、敬老の日ギフト)
  • QRコード(メニュー誘導、SNSフォロー導線)
  • 書・カリグラフィ・イラスト(作家コラボ、周年記念)
  • 地図・建物のシルエット(不動産・建築のノベルティ)

持ち込みデータの作り方は 刻印用デザインデータの作り方 にチェック項目をまとめています。データに自信がなくても、ラフ画像があれば調整のお手伝いができるのでご相談ください。

サイズ・厚み・最小ロットの目安

コースター用途なら直径70〜90mm、厚みは1.0〜2.0mmが一般的です。プレートやタグ用途であれば、もっと小さく(30×50mm程度)も、大きく(卓上サインで150mm角)も切り出しが可能です。

形状は円形・正方形・長方形・オーバル・ドッグタグ型のほか、ロゴの外形に合わせた抜き加工もできます。穴あけや角丸の指定も同じ工程で対応できます。

西出(Ichis代表):
「最小ロットは1個から承っています。1個試作してから本数を決めたい方も多いので、まずは1個分のサンプルで仕上がりを確認していただくのがおすすめです。納期は素材在庫があれば2週間ほど、特殊形状の切り出しを含む場合は3週間〜1ヶ月ほどみていただいています。お急ぎの場合は遠慮なくご相談ください、できる範囲でスケジュールを組み直します。」

素材ごとの単価は レーザー刻印 価格表(サイズ×数量マトリクス) でサイズ・数量別にまとめています。1個から100個程度までの試算であれば、こちらで目安が見えると思います。

失敗しないための3つのチェック

これまでの相談で「先に確認しておけば良かった」と思うことが3つあります。

  1. ロゴデータの線が細すぎないか:刻印は線をくり抜く加工なので、0.3mm以下の極細線はかすれることがあります。ロゴが繊細な場合は試作で確認するのが安心です。
  2. 使用環境(屋内/屋外、水濡れの有無):屋外や水回りで使うならステンレス、室内ディスプレイなら真鍮、コスト優先ならアルミ、と環境で素材が決まります。
  3. 配るときの梱包:金属同士が触れると傷がつくので、個包装の有無で印象が変わります。Ichisでは小袋・OPP袋・専用箱のご相談も受けています。

関連して、金属の名刺・カード型を検討中の方は メタルカードの色選び|4色サンプル写真で比較 もご覧ください。コースターと同じ判断軸が使えます。

まずは一度、現物で相談してみてください

金属プレートは、画像や文章だけでは伝わりにくい部分が大きいジャンルです。Ichisでは素材サンプルをお送りすることもできますし、デザインデータの状態でご相談いただければ、こちらでサイズや素材の組み合わせを提案します。

用途・数量・希望デザインの3点だけ教えていただければ、こちらから見積と納期の目安をお返しします。お問い合わせフォーム からお気軽にどうぞ。

紗英 / Ichis広報