レーザー加工の端材でアクセサリーを作る
結論からお伝えすると、レーザー加工で出る「端材(はざい)」は、捨てずにピアスやキーホルダーへ生まれ変わらせることができます。わたしがIchisで加工を学び始めて、いちばん「もったいない」と感じたのがこの端材でした。
端材というのは、たとえばアクリルや金属の板からデザインを切り出したあとに残る、まわりの部分のことです。1枚の板から商品を切り出すと、どうしても余白が出ます。これまでは多くが廃棄されていく素材でした。でも、よく見ると色も質感もきれいで、ほんの少しの手間で小物に変わります。
この記事では、Ichisの工房で実際に端材から作っている小物と、その背景にある考え方、オーダーするときに知っておきたいことを、わたしの目線でまとめます。「環境にやさしいノベルティを作りたい」「世界に一つの小物がほしい」という方の参考になればうれしいです。
そもそも端材は、なぜ生まれるのか
レーザー加工は、データに沿って素材を切り出したり、表面を刻印したりする加工です。アクセサリーのような小さなパーツを作るときも、板状の素材から必要な形だけをくり抜きます。その「くり抜いたあとの板」が端材です。
面付け(1枚の素材にいくつもの形を並べて取ること)を工夫すれば端材は減らせますが、形が複雑になるほど、どうしても余白は出ます。Ichisでは、この余白を「材料費を払ったのにゼロ円で捨てる部分」と捉えず、もう一度デザインの目で見直すようにしています。

実際に作っている小物
上の写真は、プラスチックの端材から切り出したキーホルダーです。星や動物、ハートなど、手のひらに乗る小さな形は、端材のサイズでも十分に取れます。乳白色のすりガラスのような質感が、もとが余り材だとは思えない仕上がりになりました。
アクセサリーにも応用できます。葉っぱの形のピアス(この記事のサムネイル写真)は、半透明の端材を花びらのように切り出して、金具をつないだものです。光に透けると色が変わって見えて、わたし自身もお気に入りです。小さなパーツは端材から生まれることが多い、というのは加工を学んで初めて知った現場の事実でした。
端材だからこその注意点(わたしの失敗から)
正直に書くと、端材活用にはコツがあります。最初のころ、わたしは「余り材があるから何でも作れる」と思っていたのですが、端材は1枚ごとに大きさも残り方もバラバラです。同じデザインを20個そろえたい、といったロット品には向きません。あくまで「その素材だからできる、一点ものの小物」と考えるのが正解でした。
また、薄い端材に細かい文字を刻印しようとすると、線がつぶれてしまうことがあります。小さな小物に名入れをしたいときは、文字を少し大きめにする・字数を絞る、といった調整が必要です。このあたりの素材選びや刻印の考え方は、金属アクセサリーをレーザーで作る|刻印と切り出しの記事でもくわしく触れています。

師匠(西出)に聞いた、端材を使う理由
なぜ手間をかけてまで端材を使うのか、師匠の西出さんに聞いてみました。
「端材は、材料費としてはもう払い終わってる部分なんです。それを捨てるのは、いいデザインの素材を捨てるのと同じ。色も厚みも一点ずつ違うから、量産はできないけど、その分まったく同じものが二つとできない。サステナブルだから、というより、単純に面白いから作ってます。名入れやデザインの相談はいつでも受けます」
「面白いから作る」という言葉が、わたしはとても好きでした。エコだから我慢して使う、ではなく、端材だからこそ出せる質感や偶然性を楽しむ。そういうものづくりが、結果として無駄を減らしているのだと思います。
オーダーしたい方へ
端材を使った小物は、その時々にある素材によって作れるものが変わります。「こんな雰囲気のものがほしい」「ノベルティに使いたい」というご相談をいただければ、いまある端材で何ができるかをご提案します。正確な価格や納期は、デザインと数量によって変わるため、まずはお問い合わせください。
レーザーで作れる小物の幅は、Ichisの商品カタログでもご覧いただけます。端材活用やオリジナル小物のご相談は、お問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。一点ものの小物づくりを、一緒に楽しめたらうれしいです。
— 紗英 / Ichis広報
