素材・加工ガイド

金属アクセサリーをレーザーで作る|刻印と切り出し

金属アクセサリーをレーザーで作る|刻印と切り出し
目次
  1. 「切り出し」と「刻印」、やりたいのはどっち
  2. 素材で印象がここまで変わる
  3. 小さな金具にも刻印できる(わたしの失敗談つき)
  4. まとめ:1点から、形も文字も

金属のアクセサリーをオリジナルで作りたいとき、方法は大きく2つに分かれます。地金そのものを好きな形に「切り出す」か、できあがった金具やパーツに文字やマークを「刻印する」か。Ichisではどちらもレーザー1台で、しかも1点から対応できます。まずはこの違いを押さえておくと、自分のやりたいことがどちらなのか、ぐっと整理しやすくなります。

わたしは前職でアパレルの販売をしていて、アクセサリーは「できあがったものを選ぶ」ものだと思っていました。Ichisに入って、金属のかたまりから形が立ち上がっていく工程を初めて見たとき、正直びっくりしたのを覚えています。この記事では、わたしが現場で学んだ「切り出し」と「刻印」の違い、素材ごとの印象、そして小さなパーツに名入れするときの注意点を、実際の作例写真と一緒にお話しします。

アクセサリーは小さいぶん、線の1本、文字の1mmが仕上がりを左右します。だからこそレーザーが向いているんです。刃物だと逃げてしまう細い透かしも、データ通りに切り抜けます。 ——西出

「切り出し」と「刻印」、やりたいのはどっち

切り出しは、真鍮やシルバーの板から形そのものを作る方法です。下の写真のような透かしの入ったペンダントトップは、デザインデータをそのままレーザーでくり抜いています。既製品にはない形を一から作れるのが強みです。

レーザーで切り出したオリジナル形状のシルバーペンダント
データから形を切り出したオリジナルのペンダントトップ。透かしの細い線もレーザーで抜いています

一方の刻印は、すでに形のあるパーツ(リング・プレート・金具など)の表面に、文字やロゴ、イラストを入れる方法です。「手持ちのアクセサリーに名前を入れたい」「無地のパーツを買って文字だけ入れたい」という場合はこちらになります。やりたいことが「形から作る」なら切り出し、「表面に何か入れる」なら刻印、と考えるとシンプルです。

素材で印象がここまで変わる

同じ形でも、素材が違うと表情はまるで別物になります。下は真鍮(ゴールド系)とシルバーを並べた作例です。真鍮はあたたかみのあるアンティーク調、シルバーはシャープで現代的な印象になります。

ゴールドとシルバーのピアスにレーザーで名入れした例
ゴールドとシルバーの2色。同じデザインでも素材で雰囲気が変わります

ざっくりした選び方の目安としては、ヴィンテージ・カジュアル寄りなら真鍮、上品さや清潔感を出したいならシルバー(ステンレス含む)です。普段使いで汗や水に触れる機会が多いものは、変色しにくいステンレスが扱いやすい、というのも現場でよくお伝えしているポイントです。金属プレートの素材選びについては金属プレートに名入れ刻印|素材選びと事例ガイドでも詳しく書いていますので、あわせて読んでみてください。

小さな金具にも刻印できる(わたしの失敗談つき)

「こんな小さいパーツに本当に文字が入るの」とよく聞かれます。入ります。下は直径1cmほどのバネホック金具に刻印した例です。指先ほどのパーツでも、データさえ作れれば文字やマークを入れられます。

小さなバネホック金具にレーザー刻印した例
直径1cmほどのバネホック。小さなパーツでも刻印は可能です

ただし正直にお伝えすると、わたしは入社して間もない頃、小さなパーツに細かい文字を詰め込みすぎて、仕上がりが潰れてしまったことがあります。レーザーの線には太さがあるので、小さい面積に画数の多い漢字や細かいロゴを入れると、線同士がくっついて読めなくなるんです。それ以来、小さいパーツのときは「文字を減らす」「フォントを太く・大きくする」を最初にご提案するようになりました。

細い切り出しは0.5mmくらいの線まで狙えますが、小さいパーツの文字は最低でも2mmは欲しいですね。デザインが決まっていれば、試作を1回挟んで1〜2週間が目安です。先に「何を・どのくらいの大きさで」入れたいか教えてもらえると、こちらから最適な落としどころを提案できます。 ——西出

まとめ:1点から、形も文字も

金属アクセサリーは「切り出し」で形から作るか、「刻印」で表面に入れるか。Ichisはどちらも1点から対応できますし、素材は真鍮・シルバー・ステンレスから選べます。小さなパーツへの名入れも、文字の大きさを調整すればきれいに入ります。

ほかにどんなものが作れるのかは制作カタログで実物の作例をご覧いただけます。「こんなものは作れる?」というご相談は、お問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。デザインデータがなくても、手描きのラフや「こんなイメージ」からご相談いただけます。

紗英 / Ichis広報